cp,cpkを素早く求めたい。
私はQC検定1級で、普段はQC検定対策や統計的品質管理の講師をしています。
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製品の品質を保証する上で、工程能力指数Cp・Cpkはとても大切な指標です。
でもエクセルで計算するのは手間ですよね。
結論:統計解析ソフトで計算しよう。
計算には無料の統計解析ソフト「Statworks(スタットワークス)」を使うのが、超簡単。
インストール手順は「統計解析ソフト スタットワークス無料体験版のインストール方法」で解説しています。
StatWorks(スタットワークス)を使いこなせば仕事が楽になりますよ。
工程能力指数を求める準備【ヒストグラムを作ろう】
まずは工程能力を調査したい特性値(変数)に対して「ヒストグラム」を作成します。
特性値というのは「その工程の品質を示す数値」の事。
具体的に言うと切削加工部における「製品寸法」や、溶接部における「強度」などが特性値にあたります。
ヒストグラムを作成する具体的な手順は「スタットワークス実践講座③エクセルより簡単なヒストグラムの作り方」を参考にしてください。
私は上の記事で作成したこちらのヒストグラムを使って解説していきます。
工程能力指数を算出する為の規格値を入力
次に規格値を入力していきます。
規格値というのは「製品の特性値がその値を超えると品質が保証できなくなる値」の事。
規格値には上限下限の値が両方決められた「両側規格」と、上限もしくは下限の値どちらかが決められた「片側規格」があります。
今回は両側規格の例を取り上げますが、片側規格の場合も同様の手順で算出することができます。
仮に今回の例で取り上げた特性値「製品硬度」の規格値を「77.6~78.9」としましょう。
まずはStatWorksで「オプション」を選びます。
「規格関連」のタブから「値の指定」を選択。
上限規格値に「78.9」、下限規格値に「77.6」を入力し「OK」を押します。
工程能力指数 cp・cpkを確認する
これだけの操作で既に工程能力指数が表示されているので確認しましょう。
工程能力指数はヒストグラムの右側の表に記載されています。
Cp=1.460 , Cpk=1.243
これが「製品硬度」の工程能力指数です。
一般的にCp、Cpk共に以下の基準で判断されます。
Cp(Cpk) ≧ 1.67 工程能力は十分すぎる
1.67 > Cp (Cpk) ≧ 1.33 工程能力は十分である
1.33 > Cp (Cpk) ≧ 1.00 工程能力は十分とは言えないがまずまず
1.00 > Cp (Cpk) ≧ 0.67 工程能力は不足している
0.67 > Cp (Cpk) 工程能力は非常に不足している
ですので、今回求めた工程能力は
- Cpは「工程能力は十分である」
- Cpkは「工程能力は十分とは言えないがまずまずである」
といえます
工程能力指数cp・cpkの簡単な計算方法 まとめ
StatWorksをつかえばヒストグラムと合わせて、工程能力指数も簡単に表示できます。
見栄えも良くなりますし、時間の節約にもなります。
ぜひ活用して工程の分析に役立ててくださいね。
更新情報(2020年4月17日)
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